ゼロから始めるモニタリング入門(4)
2009年9月30日

評価項目と評価基準

執筆者: WEBインソース編集部

評価項目の数

「評価項目はいくつ設定するのが適正ですか?」という質問をうけることがよくあります。

私はこの質問に対する「正解」は無いと考えております。以前にも触れたとおり、センター設立直後と数年経過後では組織としての成熟度が異なるため、求められるスキルが変化していきます。評価項目もそれに呼応することになります。

もちろん、年数が経過すれば無制限に評価項目数が増えるというものではありません。20項目程度、最大でも25項目くらいが主流でしょう。項目数が多すぎれば評価を行う負担が大きくなり、少なすぎれば、実情を反映できているのか疑わしい、という観点から20項目程度を採用している組織が多いと思います。

その評価項目で「組織が求める応対」が評価できるか

20項目あれば、「基礎的マナー」、「業務知識」、「コミュニケーション力(顧客対応力)」、「営業マインド等」、大きくカテゴリに分けて多面的に評価することも可能になります。

どのカテゴリの配分が高いかは、コールセンターの方針によるものです。ついつい、判定しやすい、基礎マナーや業務知識の正誤部分の項目数が増えがちです。しかし、もっとも重要なのは、「その会話、その電話でお客様は満足するか」、という「組織が求める応対」が具現化されているかという観点です。

例えば、2人のコミュニケーターがいたとします。極端に言えばコミュニケーターAは「敬語は完璧」でも「最後にお客様は応対に対してイライラしている印象を残している」。コミュニケーターBは「ところどころ敬語がアヤしい部分がある」が「積極的に自分からお客様に言い換えた言葉や質問を投げかけて会話の進行がスピーディである。そのためお客様の声にも笑顔が感じられる」としましょう。

敬語の配点が高いとコミュニケーターAは有利。でも貴社にセンター内で評価が高いのはコミュニケーターBではありませんか?上記のようなことを100%防ぐことは大変難しいですが、貴社センター内で「よいコミュニケーター」像を具体的にイメージして項目を作るのもお勧めです。

五段階での評価について

SVやマネージャーであっても「評価項目・基準を作る」という機会に頻繁に遭遇するわけではありません。「どうやって項目・基準を作るんだろう」等、そもそもの疑問がわくのは当然です。どちらかというと多数のスーパーバイザーの方は、現在使用している自社の評価基準が「不満」「不都合がある」と考えていることでしょう。

五段階評価を例に、下記のキーワードを挙げてみます。項目によって細かい部分の相違はありますが、おおよその定義づけの例とお考えください。

★5:「S」★
スペシャル、エクセレンス、言うこと無し、心のこもった**言葉がタイミングよくある、バリエーションがある。

★4:「A+」★
good、nice、よい、よくできる、多用している

★3:「A」★
普通、特に目立ってよいほどではない。**の言葉がある

★2:「B」★
普通とは言い難い。よくない。**の言葉が一度、(あるいは少ないが)ある

★1:「C」★
BAD、不快、悪い、**の言葉がまったくない

「すばらしい」:5と、「とんでもない」:1はめったに無く、大半が4?2になる前提で、この3段階をどのように差をつけていくかという考え方をもっとも進めやすいと思います。

センターによっては「**の言葉がある」を「5」としているところもあるでしょう。ただ、ある・なしにこだわるなら、○△×の三段階ほうがお勧めです。「クッション言葉」に関して、5分のコールの中で1度しか使われなかったようなケースを考えると、「クッション言葉を使うべき箇所が他になかったか」という点を考慮すれば、クッション言葉が一度、使われたからといって、「5点」にはしにくいこともあります。

各項目の評価基準

コンプライアンスに関係する事柄や、本人確認などの確認は「事実」を判定しやすい項目です。お客様番号、生年月日、フルネーム(家族なら続柄)などの確認です。この項目では確認事項を満たしたか、一つ不足があったか、複数の不足があったか、確認自体がなかったかを判断します。

確認する際のコミュニケーション上の伝え方・聴き方は、別項目で診断して、切り分けるほうが、コールを客観的に把握することができます。下記の二つのコールを聴かなくても、特徴や違いが浮き出る結果となることがモニタリングには求められています。

A:クッション言葉を駆使するなど、心のこもったトークであるが、確認事項にモレがある

B:クッション言葉の使用は少ないが、確認事項は万全である

採点表が1?5までの五段階であれば、中間の3に偏りがちになるため、4つ、あるいは6つにするということもよくあります。4段階であれば、結果の得点を数値化して分析するには「違い」が見えにくく、6段階にするには、基準で差異をつけることが難しくなります。しかし、なんとなく、「真ん中/普通」にできなくなるという利点があります。

■公開講座?多彩なラインナップ、実践的なスキル・ノウハウを習得!

■研修・コンサルティングのお問い合わせはこちら