ストーリーのある新入社員研修
2009年10月 3日

教育研修ご担当者へのインタービュー

執筆者: WEBインソース編集部
【聞き手】毎年何人ぐらい新入社員を採用されているのですか?
【研修ご担当者様】まあ、ばらつきはありますけど、ここ2、3年は60?70人です。

 

【聞き手】新入社員研修ではどんなことをなさるのか教えてください。
【研修ご担当者様】新人研修は、今年から1次?5次の5回に分けてやるようになりました。それぞれ行なう研修の目的は全部違います。 一つ一つはそれほど長い期間 をかけて行うわけではありません。一番はじめにやるのが、学生から社会人に意識転換させる研修です。 これを入社してすぐの2週間ぐらいをかけて行います。 ただ、どうしてもそこで会社の説明もしなければいけないので、 実質的には半分ぐらいの時間しか研修に割けませんが・・・。

 

【聞き手】その最初の研修では、社長などの偉い方が話をなさることもあるのですか。
【研修ご担当者様】社長の訓示などは、入社式の時にあるだけですね。

 

【聞き手】4月に2週間ぐらいかけて意識転換の研修をした後は、次の研修はいつごろに行ないますか?
【研修ご担当者様】2週間の研修を経て、その後、実際の業務に入ったものの新入社員にしてみれば、やはり、見ると聞くとは違うということで戸惑ったり、 業務につ いていけないと悩んでいる人間も多いんですね。ゴールデンウィーク明けには五月病みたいなものになって、苦しんでいる新入社員もけっこういる。
それで、新入社員をフォローする目的で、次に5月のはじめに研修を行ないます。これは、新入社員をみんな集めて、同期で話しをさせて、 やっぱり同期のみんな も同じように、「苦労しているんだ」・「悩んでいるんだ」ということを知ってもらって、気分を楽にさせようというものです。 非常に現場から好評でした。

 

【聞き手】その次に第3次の研修はいつごろ行ないますか?
【研修ご担当者様】弊社は入社して3ヶ月が試用期間なのですが、次の研修はその試用が終わって、正社員になるというタイミングの時に行ないます。 これからは、試用の社員ではなく、1人前の社員だということを意識づけるために、6月、7月ごろに1日研修を行います。 具体的には、社会人として、働く意味や仕事の生きがいなどをもってもらうような研修を行います。いきなり新入社員にそういうことを考えさせるのは難しいですが、 1次・2次の研修とは違い、完全に社会人として、これからどんどん自分でステップアップしていなければいけないというメッセージを、我々として彼らに 伝えます。

 

【聞き手】次は第4次ですね。
【研修ご担当者様】第4次の研修は10月の終わりぐらいに行ないます。2日間の日程で行なう「野外体験研修」というものです。グループを組んで、 様々な課題を解決しながら、次へ進み、最終的に点数を競うものです。

 

【聞き手】「野外体験研修」というのは具体的にどういうことをされるのですか。
【研修ご担当者様】 オリエンテーリングと似ているのですが、ただ目的地を探すだけではなくて、そこに課題が置かれていて、 それをみんなで考えるというものです。その課題は結構難しいものになっています。

 

【聞き手】課題といいますと、例えば、どのようなものですか。
【研修ご担当者様】 「その地点からどっちの方向に何度いったところに何かがあるので・・・」というような課題です。 目的地への角度をなかなかわからなくしてあるなど、単刀直入ではなく、ちょっとひねって出しています。 それをみんなで知恵を出し合いながら、協力してどう課題を解決するかということが研修の目的です。こっちが思っている勝手なストーリーですが、 この研修を通じて、新入社員に「チームワーク」の作り方やその大切さを体験し学んでもらおうと思っています。

 

【聞き手】最後の5次の研修はどのようなことをするのですか。
【研修ご担当者様】 5次は年度の終わりに全体を通してのまとめの研修を行います。3次(正社員の意識付け)の研修の時点で、5次の時に、 「自分はこうなっているはずだ」とい うことを書いてもらいますが、それが今現在、自分が本当にそうなっているかということを考えてもらいます。 また、次の月には後輩が入ってきます。それに向けて、自分は後輩に対して、仕事を教えられるだけのレベルアップはできているかということを、 最後にフォローアップします。

 

【聞き手】とても手厚い研修ですね。
【研修ご担当者様】 手厚いですかね?でも、今言った5回の研修の流れで、本人たちの中に入っていけば、効果は確実にあると思います。 こっち側の思いというのはそういうものですが、本当にそれで新入社員が成長して、活躍してくれればうれしいです。

 

【聞き手】ところで、5回研修があって、そのたびに同期で顔を合わせて、他の人はこんなに成長しているんだと刺激を受けるだけでもかなり効果が ありそうですね。 現実問題として、各部署ごとに新入社員一人一人のフォローをするのは難しいですよね。こうやって新入社員の同期の方をすべて集めて 研修ができるというのは すばらしいと思います。
【研修ご担当者様】 研修で大変なのはどのようなレベル感でやるかということです。幼稚園児に教えるようにやっても反発して逆効果ですが、 かといって、今の子をあまり突き放してしまっても、きつい所がありますから・・・。その辺のレベル感・ペース配分などが難しいですね。
【聞き手】今回、弊社の研修を受講していただいた皆さま方は、芯がしっかりした感じでしたので、ある程度突き放しても平気なような気がしますけど、 いわゆる一般的な最近の新卒の方にあまり厳しくしすぎると困ることが多いかもしれませんね。

 

【聞き手】次に、新入社員研修で注意されていることを教えて下さい。
【研修ご担当者様】 やはり、新入社員の目を見ることです。やっぱり悩んでいる人間は死んだ目をしています。トロ?ンとした。 眠くてトローンとしているのとは別ですよ。その悩 んでいることをいかに早く見つけてやるかということですね。本人はなかなか言い出せないわけですよ。 がんばれがんばれと言われてますから、なかなか弱音を 吐くのが難しいんですよ。そこをどうやって見つけてやるかということなのですが。 まあ、それも簡単にはいきませんからね。研修で集めた時以外は、ゆっくり 時間をとって見ることもできませんから。

 

【聞き手】受講生の皆様は、どこの職場の方もある程度体育会系のような雰囲気があるので、弱音をなかなか吐かないとおっしゃっるのが分かる気がします。そういう苦しい思いを、誰かが見つけて、それを吐かせてあげるのは本当に大事ですよね。
【研修ご担当者様】なかなかできないんですよ。しようと思わなければできません。

 

【聞き手】そのように、新入社員のSOSの兆候を見つけようとしてくださる方が研修担当者としていらっしゃるということだけでも、本当に大きいと思います。では、最後になりますが、新入社員研修でご苦労なさったことをお聞かせください。
【研修ご担当者様】 いつも苦労していますが・・・(笑)今年の研修はまだ終わっていませんので、なんとも言えませんが、大変というか、 こちらで悩んでいることは、アンケート等で、新入社員に自分の気持ちを出させることですかね。 なんとなく、彼らの答えが、こっちが考えている研修の意図などを深読みして、「自分達はそれに対してこういう答えを出さなければいけない」 という雰囲気が強いのではないかと思うんです。
あまりにも、そのままズバリと模範解答が出てきますので、このまま、額面通り受け入れていいのかなと疑問に思います。 もっと胸の内は違うのではないかと思えてきます。 もちろん、打ち合わせはさせてないですよ。その場で個々人に書かせていますから。本当にそうかなのかもしれないですけどね。

【聞き手】貴重なお話をどうもありがとうございました。

 

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