2009年10月 5日

「一事が万事」よりも「三事が近似値」

執筆者: インソース取締役:大島浩之

一事が万事

店頭調査・電話応対調査において、お客さまからときどき次のようなご指摘をいただきます。

曰く、「たまたま、新人だとか転勤したばかりの慣れていない者が応対した場合、評価として不適切でないか!」というものです。

確かに、評価される側の視点からみると、「たまたま」のケースだったと思われます。

しかし、お客さま側の視点からみると、「ごくふつう」のケースです。

弁解は許されません。一事が万事です。

お客さまの応対に多少、気が引けるような場合、「見習い中」のワッペンなどを表示して応対している業種もあります。

部下を100名ほど抱えている部長職なども、部下全員について事細かにどんな仕事をしているか、掌握している人などまずいません。

一事が万事です。

おそらく、経営陣は、広辞苑の記述のとおり、「一事を見れば、他のすべての事を推察できる」部長を期待しています。

部下の評価

例えば、部下の評価という点で考えてみましょう。

部下の評価の大半が、部下との最初の問答で印象づけられたものであったという部長もいます。

最初の悪印象を払拭できないまま困っている部下を多く見てきました。

あるいは、部下に指示したことを克明に記憶していて、どのように対応してくるかを見ている部長もいます。

忘れたころに、「あれは、どうなったかね?」と質問され、「しまった」と舌打ちしている人もいれば、「なんだっけ」と頭を抱え込む人もいます。

そういえば、私が仕えた部長で、部下の血液型や誕生日を暗記していた人がいました。性格を知る材料にしていたかもしれません。

コンサルタントの眼

さて、私のお取引先を見る際の“三事が近似値”について、お話します。

銀行経験者であった影響かもしれませんが、

1.トイレが綺麗かどうかとか、
2.階段や廊下に荷物が置いてないかどうかとか、
3.黒板やホワイトボードに何か書かれていないかをみます。

ちなみに、1.は、銀行員の視点でいえば、昔から企業の“信用”を判断する条件の一つとしてトイレがきれいであることというのが言われてきました。

あるいは、社員の噂話を聞く場にもなります。

「社長が、そわそわしている。あの件・・・かな」という手のものです。

2.は銀行員の眼でみるとその会社の“在庫”かどうかです。

あるいは、コンサルタントの眼では、“防災リスク”という観点でみます。

3.は、銀行員の眼からみればお取引先の情報入手です。

行事予定や営業がどこに行っているとか、あるいは新製品の販売スケジュールなど関心を持てば、旬の情報の宝庫です。

コンサルタントの眼でみれば、“情報漏えいリスク”でしょうか。

以上の三事をあわせて総合的に評価して、お取引先の事情がやっと見てくるというところでしょうか。

なかなか、“一事が万事”とはいかないのが現実です。近似値です。

いずれにしても、その道のプロの手にかかると本当に見事に“一事が万事”です。なかなか真似はできません。

ただし、私のような凡人は、地道に沢山の証拠になりそうなものを探し、
証拠をつなぎあわせて仮説を設定するのがよいようです。

もしかしたら、快刀乱麻ぶりをみせるプロは、私のような“三事が近似値”のような活動をしながら、かっこよく見せるために“一事が万事”としてプレゼンをしているかもしれません。

そのあたりのところは残念ながら、わかりません。
 

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