インソース執行役員・井東が語る(7)
2009年10月27日

管理部門は本当に間接部門なのか?

執筆者: WEBインソース編集部

「管理部門は間接部門で、お金を生まない金食い虫である。」という言葉を耳にすることがあります。

また実際に、コスト削減といって、間接部門の経費を真っ先に削減し始めた会社や、「営業が間接部門を食わせてやっている。」という営業マンなどに出くわしてきたことがあります。

確かに管理部門は、「売上」を生まない意味では「間接部門」であると言えなくはありません。
管理部門は、経理、人事、総務などの決められた諸手続きを行うことが業務のメインであり、実際にお客さまに商品を販売することがない訳ですから、「売上」を作ることはほとんどありません。
しかしながら、「売上を作る」ことだけが、「お金を生む」ことなのでしょうか。

答えは、「否」です。

会社が「お金を生む」ということは、「利益・キャッシュフロー」を生んで初めて言えることだからです。
会社の目的は、「利益・キャッシュフロー」をあげるという、最も大切なことが忘れ去られています。

私は、管理部門も「プロフィットセンター」であり、また、そうでなくてはならないと考えています。
直接には売上を上げなくとも、「付加価値」を生み出して、会社に貢献する存在でなければなりません。

例えば、管理部門が業務改善によって、100万円のコスト削減に成功した場合を考えてみましょう。
この会社の利益率が5%であるとすると、100万円÷5%=2,000万円の売上を作ったのと同じ効果があります。

この場合、管理部門は、2,000万円の売上を上げ、「直接部門」の役割を担ったと言えます。
 
コスト削減を考える場合、お金を売上に換算して考えると、その大きさに気付くものです。
皆さまにも是非、「売上換算」して、お金、数字を考える習慣を持って頂きたいと思います。

また、「シェアードサービス」という言葉がありますが、これは、純粋持株会社が事業子会社から管理事務の委託を受け、親会社は子会社から事務指導料を受け取るというものです。
アウトソーシング会社が管理系業務を請け負う対価として、フィーをもらうというのも同じことです。
 
つまり、管理部門やアウトソーシング会社が、管理業務という「サービス」、「付加価値」を提供して、対価をもらっている訳ですから、売上を上げている「直接部門」であると言えます。

以上のことから、管理部門は決して「間接部門」ではなく、「付加価値」を提供している「直接部門」であるということですし、そうでなくてはならないと思います。

逆に、管理部門は他部門から、役に立たない間接部門と見られないように努力する必要もあります。
能力も低い、ただ決められた作業にしか行っていないようでは、そう思われても仕方ありません。

それでは、どのようにしたらいいのでしょうか。

私は、以下の点が大切ではないかと考えています。
キーワードは、「付加価値」、「戦略性」です。

◆単なる事務屋から脱却するために、常に、「発信」、「提案」、「改善」を行い、会社全体の「付加価値向上」につなげる

◆社員(含む非正規社員)の「能力」、「スキル」を高め、「社員の付加価値」を上げる。それによって、経理の締めを短縮するとか、無駄な残業を減らすなどの改善を図る

◆管理部門も一会社として存続できるように、「費用対効果」を考えた運営を行う

◆「財務戦略」、「人事戦略」、「リスクマネジメント戦略」などの「戦略性」を要する業務で、会社全体を引っ張る存在になる

◆特に、「チェック機能」、「歯止め機能」を徹底的に強化し、社員から畏れられる存在になる

管理部門も、「さすが!」と言われる価値ある部門になって頂きたいものです。

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