2009年11月 5日

"接遇"を超える調査型CS研修

執筆者: WEBインソース編集部

調査型CS研修の概要

<研修目的>
1.自社の目指すCSの基礎知識を確認する
2.CS調査の準備から実施までの実務ノウハウを身に付ける
3.調査結果を整理し改善提案を作成する

<対象者>
特に限定はありません。アルバイトスタッフや新人から役員クラスまで可
<人数>
1クラス20名程度(島型4人×5グループ)
<所要時間>
1日目(3時間程度)、2日目(半日から1日間)、3日目(半日程度)
<資料>
シート1:CSを考えるシート

ステップ1:当社が目指すCSを定義する(1日目:1時間程度)

顧客が自社に望む事を改めて考えていきます。
まず、各グループに分かれ、「最高のサービス」について考えます。やり方は、「CSを考えるシート」を活用し「お客さまは当社(組織)に何を求めているか?」について考えていきます。
1.個人で5分ぐらい考える。
2.グループで15分間程度議論し、意見を3つ程度に集約する。
3.グループ単位の議論の成果を各チームが発表する。

<発表例(リフォーム会社)>
1.顧客は、自分の気持ちを分かってくれる営業担当者と話がしたい。
2.顧客は、「自分の一生の財産」という視点で提案して欲しいと考えている。
3.顧客にとって、日々生活する場所なので、大切に扱って欲しい。
→顧客は「最高の対応」でないと満足しない!(担当者は工事の規模に目が行きがちだが、顧客の立場で考えると、どんな工事であっても、最高の作業が求められる)

話し合いと意見の集約を通じて、受講者全体のCSに対する意識をそろえ、自社に求められるCSを再認識します。
実際、研修をやってみると分かるのですが、顧客が自社に求めているサービス水準は、日常考える以上に高いことに気がつきます。これをベースに、最高のサービスを実現する為に何をすべきかを考えていきます。

ステップ2:調査対象顧客セグメントを決める(1日目:15分程度)

次に調査対象顧客セグメント決めます。今回は、「お客さま」を一括りにしないで、顧客層別に考えていきます。大抵の場合、顧客ニーズはそれぞれ異なっています。「20代の若者」と「シニア世代」では、違ったものを求めていると経験的に分かっています。よって、顧客セグメント毎に今回の研修では、「本当の顧客ニーズは何か?」を調査し、自社サービスの改善案を作成します。
研修を上手にすすめるためには、人事・研修担当者が研修に先立ち、3?6種類に顧客を類型化しておくといいでしょう。そのセグメントを研修時に提示し、各グループに自由に選んでもらう様にしておくと研修効率がよくなります。
具体的な顧客セグメントとしては、ライフステージ別に、学生、独身ビジネスパーソン、独身夫婦、子育てファミリー、子育て終了夫婦、シニア 、等となるかと思います。自社の顧客を踏まえてセグメント化します。

ステップ3:調査項目を決める(1日目:1時間程度)

CSの調査項目(調査ポイント)は対人関係だけではなく多種多様です。CSというとともすれば対人応対が注目されます。しかし、顧客が満足を感じたり、不満に思うのは、「応対」だけではありません。例えば、店舗の周りの状況や店舗の雰囲気なども含めて広範です。例えば、シニア層の店舗サービスについての調査項目は以下のようになります。

<例:退職後シニアのニーズ(調査項目案)>
・駐車場の場所がわかりやすいか
・店舗に入る際、気持ちよく挨拶してくれるか(行儀作法が悪いのは論外)
・老眼鏡を忘れた時のための準備があるか
・説明がゆっくりで分かりやすいか
・後でじっくり検討するための資料があるか
・トイレに行きたくなったとき気楽にトイレを貸してもらえるか
・親切に応対してくれるか     
・案内などは、大きな文字で書いてあるか   など

グループ単位でこの様なニーズを洗い出していきますが、ポイントが2点あります。まずは、あくまで「顧客視点」で「考え抜いて」洗い出す事です。5件や10件で満足せず、100件を目標に洗い出していきます。「あの時、こんなことを言われた」「こんな事があった」など、自分たちの業務経験を総動員して調査項目を作成します。

ステップ4:調査先を決める?他業種のサービスとも比較してみる(1日目:20分間程度)

CSを考える上では「比較」が有効です。同業他社だけでなく、そのセグメントの顧客が求めそうな商品やサービスを幅広く探し、共通点・相違点を分析します。
仮に、自社がリフォーム会社であり、顧客セグメントとしてシニアに対するCSを考える場合、調査対象をライバルのリフォーム会社やインテリア会社に限定して考えるべきではありません。同じ顧客が日常接する「コンビニ」、「銀行」、「病院」、「百貨店」「市役所」「スーパー」「旅行会社」なども調査対象とするのです。
「そういうことは本社の品質管理部門が調査・視察し、レポートを作成しているので、ここまでやらなくても良い」とお考えの方もいらっしゃると思います。しかし、この調査型研修は極めて強いインパクトを受講者に与えます。現場の担当者が日常を離れ、サービス受益者の視点に立って比較すれば、驚くほどたくさんの重要な問題に気づきます。これがCS改善の原動力になります。

ステップ5:調査シナリオを作成する(1日目:30分程度)

短時間で効率的かつ効果的にCS調査を行うには、事前準備が非常に大切です。そのためには、CSの調査対象(調査ポイント)が決まったら、行き当たりに調査するのではなく、あらかじめグループメンバー共通の調査シナリオを作っておきます。

<調査シナリオ例>
平日午後3時ごろ、自動車で資産運用の相談に行く。その際、相談内容は詳細には決まっておらず、担当者にアドバイスをもらい、後日、決定したいと考えている。相談の途中トイレに行きたくなる。また、老眼鏡を車の中に忘れてきたため、小さな字が読めない。

ステップ6:調査を実施する(2日目:半日程度)

各グループメンバーが2名一組になり、分担して、調査対象先を訪問します。そして先に決めた調査項目を調査していきます。当然ながら、調査に向かう前に、調査対象先に怪しまれない様な服装、言動をとる、および、先方の業務妨害になるようなことはしない、あくまで仕事の一環であることなど諸注意を徹底しておきます。

ステップ7:調査報告書を作成する(2日目:半日程度)

各訪問先毎に1枚づつ、調査報告書を作成してもらいます。各チーム3?4枚作成することになると思います。報告書を書く際には、チェック項目を踏まえて、印象的なことを書いていくようにします。この調査は自社のサービス向上に役立てることが第一義であると、事前に強調しておくことをお忘れなく。
シート2:調査報告書

ステップ8:サービス改善案を作成する(2日目:1時間程度)

各対象先について、報告書を作成した後、全体のまとめとして、1?2点の改善提案を作成していただきます。10点、20点の改善案があっても良いのですが、実現性を最優先し、考え抜いて1?2点の改善企画を作成いただきます。
シート3:改善企画書

作成した改善提案は、一過性のものにしないために3ヶ月間の目標シートとして作成し、PDCAサイクルで取り組んでいきます。チーム単位でCS改善を進められるよう計画を立てます。
シート4:目標管理シート

また、担当部署の了解やシステム開発が必要なものについては、人事・研修担当者が一旦預かり、関係部署と調整することにします。

ステップ9:経営トップも参加するCS調査・改善発表会の実施(3日目:半日程度)

調査結果を各グループ単位で発表していただきます。その際、受講者の負担を減らすために発表会用の資料は作成しないというルールにしてください。「形」を整えるより、「実」を取るのです。(手書きの資料を「書画カメラ」等で写す様な発表で十分です)また、熱の入った発表会になりますので、時間オーバーしがちです。人事研修担当のみなさんが、最初に発表時間を決め、厳格に運用するようにコントロールしてください。
また、発表会の参加者は受講者だけでなく、経営陣の参加を要請するのが望ましいと考えます。当社の研修会社としての経験では、実は顧客以上に顧客満足に関心のあるのは、経営陣であり、この発表会を大変喜びます。また、自社のトップ層が参加していれば受講者も大変盛り上がり、改善への意欲は高まります。3日間もかかる研修ですが、当社が実施した研修では、毎回想像以上の成果を上げております。是非、貴社での実施をご検討下さい。

尚、スケジュール的に3日間は難しいということであれば、店舗調査型CS向上研修(2日間)もございます。 是非、ご検討下さいませ。

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