2009年12月 3日

整理力(2)仕事の整理

執筆者: インソース執行役員 井東昌樹

仕事の整理を考える

前回(整理力(1))では、「身の回りの整理」について、簡単に述べさせて頂きました。今回は、「仕事の整理」について述べさせて頂きます。
仕事の整理で最も大切なことは、「節目」で考え、細かく整理することです。「節目」とは、「年次」、「半期」、「四半期」、「月次」、「週次」、「日次」のことを指します。企業では、「中期計画」を策定し、それを「年次計画」に落とし込みます。その上で、「半期」、「四半期」、「月次」、「週次」にブレイクダウンしていきます。

組織レベルの仕事の整理

組織レベルでよく見られるのは、「月次」レベルまでは落とし込んでも、「週次」レベルまでは落とし込まれないために、1ヶ月経ってみて、結局何の成果もないまま次の月を迎えてしまうことです。また、ある仕事を部下に任せて、その後何のチェックもしない、部下からも途中報告がない、結果、何の進展もない何てこともよくありますね。
ベクトルが目指すべき方向と反対であれば、いくら頑張っても成果はあがりませんが、ベクトルが大きく違わない限り、「何を」「いつまでに」やるのかを明確に決めて、「週次」でチェックし、次の対策・アクションを考え、実行するだけです。つまり、「PDCA」を確実に行うことです。
逆に、「週次」ばかりに目が行くと、「月次」「四半期」を見失ってしまいます。いわゆる「木を見て森を見ず」現象が起こってしまう訳です。「週次」で細かく見ると同時に、「月次」「四半期」で「俯瞰」していくことが求められます。
以上のことから、「大局⇒小局」と「小局⇒大局」の両方の眼を持ち合わせながら、組織としての作戦、業務の進捗を追っていくことが、現場でのマネジメントでは重要です。

個人レベルの仕事の整理

翻って個人レベルで考えると、組織レベルでやることと大して違いはありません。個人レベルで最も頻度の高い間違いは、やるべきことに「漏れ」が生じることです。

上司:「あれどうなった?」
部下:「あっ、忘れてました。すぐやります!」
みたいなことは、皆さまの業務の中でも、日常茶飯事起きているのではないでしょうか。個人レベルでの仕事の整理は、「週次」に加え、「日次」で整理していくことです。
私のポリシーとして、「週間予定表」を必ず作成し、かつ、やるべきことを「一覧表」に列記して、絶対に忘れないようにすることがあります。
多くの業務を抱えたら、頭だけでは整理できなくなります。整理できなくなったら起きるのが、「ミス」、「事故」です。社内だけの問題ならまだしも、「お客さま」、「社外」に迷惑をかけたら、会社の信用に傷がつき、その後の取引もなくなってしまう可能性だってある訳です。そうならないために、個人レベルで行うのが、業務一覧表にやるべきことを列記し、毎日チェックしていくことです。これができない人が何と多いことか、社会人を20年もやっていると、嫌というほど目の当たりにしてきました。
もう一つ、仕事の整理を上手くやるコツは、週間、月間で、アバウトでもいいから、やるべき業務の日にち、時間を決めておくことです。途中で他の業務が割り込んでくることは、社会人であれば避けては通れないことではありますが、予定をある程度でも決めておくのとそうでないのとでは、仕事の整理に大きく影響してきます。
例えば、営業でテレアポする時間がなかなか取れないとするならば、月間予定の中で、毎週月曜日の16:00?18:00は必ずテレアポするという予定を組み、他の仕事が入る可能性を考慮して、1週間の中で予備時間を設けておくなどの工夫をしておくだけでも、自身のスケジュール管理、仕事の整理は格段に楽になります。騙されたと思って、是非やってみて下さい。

銀行員時代のエピソード

私が25?26歳の若い頃、銀行で営業をやっていた時に編み出した、上手い時間の使い方と仕事の整理の仕方を記します。銀行の営業では、お客さまから現金や手形、契約書などを預かったりすることがよくあります。その時には必ず、受取票をお客さまに提出しなければならず、支店に戻ったら事務センターに送り出すなどの事務が発生します。この事務には、結構手間と時間がかかって面倒でした。お客さまを訪問すれば何かを預かる可能性があり、依頼されたらそうそう断れない。
そこで考えたのは、集金などの事務仕事はすべて午前中に集約し、午後は受取票を作成する端末と収入印紙を持ち歩かず、依頼されても、「お預かりできないので、窓口に届けてください。」と言って、持ち帰りの仕事を作らないことでした。
結果は、お客さまから特に苦情も言われることもなく、支店に戻っても事務仕事がないので、仕事の整理や作戦を考える時間を有効に創出でき、営業成績を下支えしてくれました。仕事を上手いこと主体的に組み立て、周りに振り回されないようにすることも、仕事の整理には大切なことです。
皆さまも「計画」を立て、業務を列記したうえで、自分なりの工夫をすることをお奨めします。

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