2010年2月 5日

営業活動を数値化する研修

執筆者: WEBインソース編集部

営業力アップの3つの鍵

厳しい経済状況の折、売上を拡大するためには、営業力の強化が欠かせません。
経営者や人事担当者の方も、営業力の強化を重要な人材育成の課題として考えられていることと思います。
しかし、即効性ある営業研修を開催するのはなかなか容易ではありません。
市販の営業本をみると、個性の際立った方や営業センスが抜群な方が書かれた「成功談」的なものが多くあります。
それらは貴重な体験談ではあるものの、ノウハウとして誰でも再現可能な方法ではないことが多いものです。

営業力強化には、属人的なノウハウよりも、

1.営業ターゲットを明確にすること
2.目的を明確にして活動すること
3.営業電話・訪問などの顧客アプローチ数を高めていくこと

以上3つを目に見える形にしていくことが営業力を高める近道であるとインソースでは考えています。
インソースも事業会社として、当然、営業活動には力を入れております。
実際、この3つの簡単なルールを明確にする方法で成果を上げています。
この中でも、今回は即効性のある、アプローチ数を増やすことで営業力を強化する研修を実施する方法について書かせていただきます。

この研修を実施するメリットとしては、営業担当者全員を対象にした研修として実施できる点にあります。
営業経験の長短、営業スキルの高低、関係なく有効です。

営業担当者向け研修の実施には戦術が必要

営業担当者向けの研修を実施する際、受講者やその上司の理解を得られないことがあります。
「不況の中、懸命に市場開拓をしているこんな忙しい時に研修なんて出られない!」「本当に成果が上がるのか?」「前に参加した研修は的外れだった!」「現場で当社の商品・サービスを売っていないやつに何が分かるのか?」等々、営業担当者は「研修」に対して、さまざまな思いを抱いているものです。

企業にとって、営業活動は、組織の維持と成長の基本です。
そのプレッシャーの中で日々仕事をする、営業担当者には、能力とプライドの両方が高い方が非常に多いものです。
そんな方々を相手に営業研修を実施する訳ですから、研修担当者にも、相応の準備が必要です。

1.営業担当者の悩みを具体的に知っていること
2.営業の基本手順について語れること
3.「なるほど」と納得感のある研修を実施すること

以上の条件を満たした上で、納得してもらいながら、研修を進めていくことがポイントです。

営業担当者と研修の難しさ

営業研修を実施する大前提として、担当者の悩みを知る必要があります。
以下は弊社でこれまで実施してきた営業研修の際に集めた受講者の「悩み・課題」をまとめたものです。

1.お客さまに起因する問題

「(価格・納期などで)無理な要求をされる」、「お客さまの(予算や技術的な)要求に応えられない」等。
このような問題に対して、個人の努力で解決することはまず困難です。
高い交渉能力がある営業担当者でも、対応できない場合の方が多いのです。ただ、こんな場面はめったにありません。

2.営業ルールの問題

「会社の方針がまとまっていないに、(価格、納期などを)即答して欲しいと言われた」、「社内の規則やルールがあるためにお客さまのご要望に応えられない」等。ただ、営業ルールは研修の場で変えられるものではありません。

3.担当者のスキル不足

「知識不足で、お客さまが満足する答えができない」、「お客さまとの話題づくりが難しい」、「忙しく見積もり要求にすぐに応えられない」など、個々の営業担当者のスキル不足に帰するものも数多くあります。
これらは、個々の営業担当者の問題であり、営業担当者を幅広く対象とした研修のテーマとして取り上げるには難しいものがあります。

そこで、担当者の課題解決型研修ではなく、前述の3つの基本の中でも特にアプローチ数強化を取り上げるのが良いと考えます。

研修担当者のための「営業活動」基本講座

弊社が営業研修のご相談をお受けする際、研修ご担当者から「私は営業をやった事がないので、営業研修の事が良く分からないのです」という内容の事をよくお聞きします。
自社の営業部門の偉い方から話を聞いても、営業に関する本を読んでも、担当者の個人的な悩みや、経験上の印象に残った話が多かったりして、営業の基本原則については、当たり前すぎるのか誰も語ってくれないというのです。
そこで、まずは人事研修部門の方々に営業の基本原則として最低限知っていただきたい、商品が売れるまでのプロセスをご説明させていただきます。

商品・サービスが売れるまでのプロセス

プロセス1:営業方針を明確にする

まず、どんな顧客をターゲットとし、何をセールスしていくのかを明確にします。

プロセス2:自社を認識させる

営業方針が明確になったら、ターゲットの顧客に、自分の会社が「何を売っている会社」なのかを認知させることです。
会社の知名度や商品にもよりますが、普通、営業アポイントは嫌がられ、購買の決定者にまでたどりつくことは困難です。
しかし、あきらめずに根気良く最低3回アプローチすれば、担当者とお話しできる事は多いものです。
そうなれば、次の電話から、会社名は認識してもらえるようになります。

プロセス3:会社名とニーズを結びつけてもらう

 「会社名と業務内容はわかった。取引はためらわれる」これがお客様の本心です。
従って、次は「信用を得る」必要があります。
そのためには、お客様の話を聞き、それを踏まえて「ご提案をする」ことにつきます。
お客様は「自分の要望に対して、答えてくれた」ことで、少しは評価してくれます。
ここまでくれば、「○○株式会社の××さん」という風に顧客は認識してくれます。(これで4〜5回目のアプローチということになります)。
ただ、この段階で自社製品やサービスが売れることはまれでしょう。

プロセス4:個人名で呼ばれるようになる

こんなやり取りを重ねていくうちに、お客様からは「××さん」と呼んでいただけるようになります。
たぶん、7回目のアプローチぐらいではないでしょうか?
めでたく、顧客から「認知」された瞬間です。
こうなれば、顧客にニーズが発生すれば、高い確率で売れると考えて良いと思います。

プロセス5:ここから売れるまでが勝負です

実は、ここからが本番です。お客様にせっかく名前を覚えていただきながら、大半の営業担当者はここで営業を断念します。
理由は「売れないから」です。実にもったいないことです。
最初に申し上げたようにお客様に「ニーズ」がないと売れません。
これは当たり前です。
このプロセスは、ニーズが生まれるタイミングを根気よく待つことです。
お客様が最も信頼する営業担当者のまま、覚えていてもらうことです。
定期的に連絡を取りながら待ちます。

プロセス6:めでたくニーズ発生、ご購入

そして、ある日突然、お客様にニーズが発生します。
「○○さんは××を売っていたな、ちょっと問い合わせてみよう…」
このニーズに的確に対応する事で、めでたくセールス成立となるわけです。
アプローチを始めて、1ヵ月後かもしれませんし、半年後、1年後、2年後かもしれません。

営業成果を上げるにはアプローチ数を増やす

以上のプロセスをまとめた表が図表1です。
営業成果を上げるためには、「顧客」の線(アプローチする数)を増やし、ニーズに巡り合う確率を高めることが大切です。
具体的には、「××さん」と呼んでいただける顧客が10社よりは100社、100社よりは1000社あればよいということです。
そうすれば、日々顧客にニーズが発生し、その度に受注チャンスが発生します。
つまり、アプローチの回数が多いほうが営業成績は上がります。

往々にして、優秀な営業担当者には、ビジネス漫画のように、『老人が掃除をしているのを手伝ったところ、たまたま狙っていた企業の創業者であり、この老人の支援もあり、大きな商談がトントン拍子に進んだ』などというドラマチックなエピソードが存在するものです。
それは、数多くのアプローチの努力に対して、営業の神様がくれた1つのチャンスであると言えます。
つまり、たくさん営業したからこその出会いです。

このような内容をご理解いただき、また、営業担当者のみなさんにご説明いただいた後、具体的な研修に入っていきます。

 

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