2010年2月 5日

「営業活動を数値化する研修」の実施方法

執筆者: WEBインソース編集部

行動量を分析し、日々の行動を変えていく

営業活動は適切な営業方針と、活動の量の勝負です。
訪問回数、電話回数などをこなせる営業担当者は、お客さまのニーズに巡り合う機会が高まりますから、結果としてよい営業成績が残せることになります。

営業力のベースアップをするためには、日々の営業活動を分析し、改善していくのが得策です。
研修の中で、改めて行動方針や目的を明確にし、日常の行動を分析するスキルを身に付けた方が効果的です。

今回は、自己の行動量を分析し、日々の行動を変えていく研修を想定しています。
日常、営業マネージャーも同様の分析、チェックを実施しているかと思いますが、集合研修の実施により上司の叱咤激励以上に受講者間の強い啓発効果が期待できます。

研修は2日?4日に分けて実施します。まず、初日は1時間程度で研修の意義説明、ワークシートの記入方法などを説明します。
1週間後に2日目として、2時間程度グループワークを実施します。
もし、時間が許せば、2週間後に3日目(2日目と同じ内容)、3週間後に4日目(2日目と同じ内容)を繰り返して実施します。

【研修概要】
対象:営業担当者全員
所要時間:1日目1時間程度、2日目2時間程度
人数:5名?30名程度
着席方法:4?5名で1グループになって着席
準備物:「週別活動シート」

研修の具体的な進め方

?1日目?
【ステップ1】この研修の意義を説明する(20分)

研修を実施する前週に研修の意義説明を実施します。
そして、可能であれば、研修効果を高めるために、営業部門の責任者や誰もが認めるトップセールスに前述の営業の基本を踏まえた短いスピーチをしていただくと一層効果的です。

【ステップ2】翌週の目標を立てる(30分)

1週間の「週別活動シート」に行動目標を記入します。
まず、受講者に来週の行動量の目標として訪問数○件、電話営業数○j件と決めてもらいます(「行動計画」の「訪問」と「電話」のそれぞれ「目標」欄のみ記入)。
その後、自分の書いた内容についてグループメンバーの発表と比較し、目標の妥当性を検証します。

【ステップ3】行動記録の記入方法を説明する(10分)

「週別活動シート」の「1週間の行動記録」欄の記入方法を説明します。
だいたい30分単位で毎日のありのままの行動記録をこれから先の1週間分作成してもらいます。
営業日報等があれば、そこから転記してもかまいません。

?2日目?1週間後に実施
【ステップ4】前週の活動を振り返る(30分)

前週立てた目標に対して、どれだけ活動できたのか、実績を「週別活動シート」に追記していきます(「行動計画」の「訪問」と「電話」のそれぞれ「実績」欄に記入)。
続いて、「受注」欄に前週の売上金額を書いてもらいます。
また、「総括コメント」欄と「トラブル・課題」欄にも前週の活動を振り返って記入してもらいます。
ここまで完成したら、グループワークでシート内容を他のメンバーに見せながら、2分程度発表してもらいます。
その後、他のメンバーから、改善を要すると考える点(2点程度)、見習いたい点(1点程度)をアドバイスしてもらいます。
その際、議論が活発になるよう「厳しい指摘歓迎」という方針を繰り返し、伝えてください。

【議論の進め方】

発表者:一週間の活動を説明する
グループメンバー:「この訪問準備時間は長すぎないか?」や「なぜ、たった10件しか訪問できていないのか?」などと発表者に議論を挑む
発表者:質問に答える
(以下繰り返し)

このグループワークのアドバイスを踏まえて、各自が「改善策」の欄を記入していきます。このワークのポイントは以下の通りです。

【前週の振り返りワークのポイント】

・ポイント1:高成績者との差をはっきり認識させる

この振り返りステップで、営業成績の高い担当者は「高い目標を立て、目標以上の活動実績を上げている」ことがすぐに分かります。
また逆に、営業成績の低い担当者は「低い目標しか立てず、しかも目標以下の活動実績」であったり、「高い目標を立てても目標に届かない」という結果がハッキリします。
また、行動記録を見ると、営業成績の低い担当者ほど、顧客と相対している時間が短い(訪問も、電話もしていない)ことが判明します。
実際、数字が上がらないケースでは、行動記録の内容に、「訪問準備」、「社内調整」、「納品準備」、「請求事務」などといった記載が多い特徴があります。
グループ発表で自分と他のメンバーの活動を比較すると、これ以外にも、様々な差が分かります。

・ポイント2:他者の仕事に関心を持ち、率直に指摘する場とする

最近の傾向として、職場で他人の仕事に関心を持たない社員が増えています。
「他人を見習う」という人として基本的な学習態度が身に付いていないのです。
また、相互干渉を避け、あつれきも生まない代わりに、ライバルとして切磋琢磨することもなく、“みんな仲良し”の営業スタイルになっています。
この振り返りのステップでは、意識的に他人の仕事から学び、また他者の仕事振りに積極的に“介入する”時間を設けることとします。

【ステップ5】活動の改善を考える(60分)

活動量を上げるためにすべきことを各自に考えさせます。
具体的には、「週別活動シート」を「内容」を成果の上がっている営業担当者のものに近づける方法を考えてもらいます。
続くグループワークでは、「この対策で本当に成果が上がるのか?」に等を議論していきます。

【議論の進め方】

発表者:個々の改善点を説明する
グループメンバー:「××という点が具体的でなく、実施できないのではないか」等、弱い点を見つけ、発表者に説明を求める
発表者:改善案の根拠、妥当性、妥当性を説明する
(以下繰り返し)

このグループワークを踏まえて、各自が「改善点」の欄を修正記入していきます。このワークのポイントは以下の通りです。

【活動の「改善点」を考えさせるポイント】

・ポイント:まずい時間の使い方を減らして、営業時間を作る具体的な行動を気づかせる

このワークでは、「まずい時間の使い方」を発見し、その改善を通じて、顧客への活動時間を増加させることがポイントです。
他のメンバーの活動や指摘を受け、真剣に改善策を考えさせます。

よく見受けられる問題点に「散漫な業務活動」があります。
例えば、顧客への納品確認や商品在庫の確認などを場当たり的に実施し、結局、担当者不在などで二度三度と重複した仕事になってしまったりしがちです。
こんなケースでは、できるだけ多数の確認事項を1回で済むよう集約したり、相手のつかまりやすい時間帯を把握しておいて電話をかけるなど計画的に実施することで、大幅に業務効率が向上するものです。
また、「提案書作成」や「社内調整」に時間がかかりすぎているケースもよく見受けられます。
上司との十分な調整や事前準備のい不足が、結局無駄な作業を生んでいることは非常に多いものです。
このステップでは、問題点を把握させ、リアルな改善点を導き出せるように指導します。

【ステップ6】翌週の行動計画を立てる(30分)

改善策を踏まえて、また新たな「週別活動シート」を作成し、翌週の活動計画を立てます。
シートを埋めるだけでなく、再び前述したステップ3?5の研修を繰り返し、改善行動の定着を強固なものにします。
3週間?1ヶ月間ぐらいはワークも合わせて実施するとよいでしょう。

研修の効果

この研修を実施する事で「数字を意識した行動」ができるようになります。
2?3週間後には目標件数を行動量が超えるようになってきます。
その結果、営業担当者の中には行動量が2倍になる担当者も出てきます。
「客観的に自己の動きを見る」という実に簡単な内容の研修ですが、営業改善の近道です。
是非、実施をご検討ください。

 

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