研修番外編(7)
2010年2月 8日

整理力向上研修番外編-イータ(η)の話

執筆者: インソース取締役:大島浩之
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イータ・カリーナ~不思議な星

イータ(η)というと、私にとっては、イータ・カリーナ(カリーナη星)を連想します。
南半球のハイライトともいうべきイータ・カリーナ星雲の中にあります。
私も、オーストラリアに旅行したとき、南天の天の川の中に赤く輝くイータ・カリーナ星雲あたりに見ごたえさを感じました。
竜骨座の星として、知る人ぞ知る存在です。
残念ながら、南天に輝く星座であるため、竜骨座のカノープスが日本では南のほうでかろうじて見える程度で、イータ・カリーナまでは見ることができません。
 
【イータ・カリーナ星雲】(η星は2つの耳たぶ状の星雲(人形星雲)に取り囲まれている。)
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イータ・カリーナが有名になったのは、なんといっても、一番明るい星(注)として、あるいは一番重い星だからです。
イータ・カリーナは、地球から7500年光年先の天の川の一環にあり、太陽の約470万倍明るいといわれています。
明るいということは重いということで、重さが太陽の約150倍あるといわれています。
重いということは、星としての寿命が短いということで、100万年程度です。2万年以内に爆発して一生を終えるのではないかともいわれています。
(注)最近、イータ・カリーナよりも明るい恒星「WR 102ka」というのが発見されたそうです。
 
実は、イータ・カリーナは、異常なほど明るさを変える星として有名です。
この星を最初に認知したのは、ハレー彗星で知られているハレーです。1677年で、このときは4等星でした。
ところが、1730年には2等星になり、その後暗くなったり明るくなったりして、1843年には竜骨座のカノープスよりも明るくなり、マイナス1等星までなりました。火星ほどの明るさといってよいでしょう。
しかし、その後は暗くなる一方、1900年頃には、肉眼では見えない8等星になり、今度は反転して、1990年代になって6等星まで戻しましたから不思議でなりません。
事実、1997年に、イータ・カリーナが近々爆発的に明るくなるという予測がされたくらいです。
 
それにしても、今我々見ているイータ・カリーナは、約7500年前のものです。考えてみれば、人間の一生など知れたものです。
 

恒星の名前のつけ方~ギリシア文字が登場

1603年に、ヨハン・バイエルという人が「全天恒星図」において、星座ごとの恒星を、明るい順にα、β、γ…と名づけました。「バイエル符号」と呼んでいます。
ただし、α星のような明るく目立つものは別名を持つものが少なからずあります。オオイヌ座のα星はシリウス、琴座のα星はベガ、さらに、オリオン座はペテルギウス、おとめ座はスピカなどなどです。
竜骨座のα星も別名カノープスです。
 
しかし、です。
竜骨座のη(イータ)星は有名にもかかわらず、なぜかαから数えて7番目のイータです。
他の星座のη星は通常見向きもされません。
これは、バイエルの時代には、イータ・カリーナは認知されていなかったのが原因です。
後で追加され、上述したとおり、17世紀後半のハレーによって有名になった星だからです。
 
ところで、そもそも竜骨座という名前は変だと思いませんか?
船の背骨にあたる構造材という船の一部分を指した名称です。あまりにも些細な対象で、神話と結びついたロマンチックな星座名が多い中、想像力不足な感じがします。
 
なるほど、調べてみましたら合点です。
実は、竜骨座は、かつては「アルゴ船座」と呼ばれていました。
18世紀になって、フランスのラカイユが、天文学の便宜上、このアルゴ船座を竜骨座、羅針盤座、とも座(船尾座、艫座)、帆座の4つに分割してしまったのです。
竜骨座にはギリシア文字3番目、4番目のγ(ガンマ)星やδ(デルタ)星がなく、帆座にはα座やβ座がないのは、分割前の名残です。
ただし、欠番という処理で困ることほとんどありません。
 
ちなみに、星座名になったアルゴ船は、ギリシャ神話でテッサリアの王子イアソン率いる探検隊が、「黄金の羊皮」を求める航海で用いたとされる伝説上のガレー船のことです。
 
【アルゴ船座の恒星図】~竜骨座など4つに分割
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ともあれ、現在、星座は88種類で、全天をモレなくダブりなく記述しています。
そのうえで、星座ごとに恒星が「バイエル符号」によって命名されています。
夜空を覆う星に物語性を持たせたうえ、星には合理的に名前をつける。
人類の知恵だと、私には思えます。
以上、星の命名法の重要性をお解かりいただけたと思います。
 

“イータ・タスク”においても命名法は重要~例えば電子ファイルの名前

考えてみれば、星だけでなく、生物の名前(学名)などにも工夫がされています。
いずれも、分類を意識し、その後の追加・削除などの更新も前提で名前のつけ方の規則を考えています。
仕事においても、実は、名前のつけ方は看過できないところです。
 
例えば、皆さんにとって日常的なものとして、電子データのファイル名をどのようにつけていますか?組織的にルール化されているでしょうか?
 
整理・整頓について、いらないものを棄てることとほしいものをいつでも簡単に取り出せることが重要とすれば、電子ファイルを棄てることについては紙ファイルとそんなに異なることがないかもしれません。
しかし、電子データについていえば、ファイル名の工夫が重要になってきます。
紙データと違って、電子データは、パソコンによる検索が容易にできるからです。つまり、ファイル名が簡潔すぎると検索にひっかからなくなり、ほしいものをいつでも簡単にとはいかなくなるからです。
例えば、「YYMMDD(プロジェクト名)(内容)_(名前)」といったファイル名のほうが、検索しやすいのではないでしょうか?
 
確かに、「フォルダ名―ファイル名」の構造は、星の名前の「星座―ギリシア文字」と同じ構造です。
しかし、仮にフォルダ名がいい加減でも、ファイル名が具体的であれば、紛れ込んだ文書データは検索できます。
ここが、紙ファイルと違います。分類(フォルダ名)を間違えても、電子ファイルは命名方法がしっかりしていれば、“迷子探し”する必要がなくなります。
 
とはいうものの、フォルダ名という分類も軽視はできません。
やはり、それなりの分類はしたほうがよいですが、余り細かくするのは考えものです。
個人的には人間が一度に記憶できる7種類くらいがよいと思います。
 
また、分類できないものを「その他」にするのがよいかもしれません。この点は、紙ファイルでも同じです。例外があるというのが、仕事ですから。
 
さらにいえば、処理済のものばかりではないので、別途、未処理とか仕掛中とかを設けるのがよいでしょう。
そういえば、現代では、イータ(η)といえば、熱効率などの「効率」をあらわす記号として用いられることが多いようです。
仕事における効率化で、まず手をつけたほうがよいのは、整理です。“イータ・タスク”(=作業効率)向上を実現するために電子ファイルの命名ルールを決めることが重要です。
 
ということで、インソースでは、“イータ・タスク”向上のために、整理力向上研修を提供しています。電子データの整理方法に限らず、広く身の回りの整理、仕事の整理そして頭の整理と、作業効率を上げるヒントが満載のプログラムです。
特に、デスクワークの効率化は、製造現場の工場と比べ、遅れている組織が大半だと思います。
お困りの方が多い会社さま、自治体さまにお薦めのプログラムです。
ご検討していただきましたら幸いです。
 
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