2010年5月11日

階層別研修の見直しで変革を生む人材を育てる

執筆者: WEBインソース編集部

階層別研修見直しのニーズが増加

当社においても最近、管理職研修など階層別研修へのお問い合わせは非常に多くなっています。
「業績を回復させ、新分野にも進出したい。
それには、会社の根幹である管理職の意識変革とビジネススキルの向上が急務。
当社にぴったりの管理職研修を作って欲しい」こんなご相談を毎日の様にお受けしています。
その際、お客様から、「上司(トップ)から階層別研修の全面的な見直しも求められている」と打ち明けられる場合も少なくありません。

トップが改革を望む背景

実際、トップが急に「階層別研修を見直せ!」と言うときというのは、組織の構造改革を考えているときです。
その背景には、以下のような3つの要素が挙げられます。

1.コスト削減?人件費を総合的に考える傾向

“人件費抑制中であり、中途採用で即戦力を補強するのは難しい。よって、今いる人材を教育で伸ばし、難局に対応するしかない”という発想です。
つまり、人件費と教育費を合算で捉え、総合的な費用対効果を求める傾向が強くなっています。

2.人手不足対応?一段高い能力が必要

リーマンショック後のリストラの結果、多くの組織が「人手不足」という課題を抱えています。
特に、現場のリーダークラスである中堅層以上の不足が顕著です。
管理職には、そういった人材が減っている中でのマネジメントが求められ、また、若年層も、現場リーダーが減る中、自分で判断すべきところは判断しながら主体的に仕事をする事が求められるようになっています。
このように、人員削減による人材不足を背景に、各階層に求められる役割、スキルが変化し、より高い意識と能力で仕事に取り組むことが求められるようになっています。

3.若手の力不足?挨拶もできない

また、経営陣からの「若手が育っていない」という指摘を受け、研修体系の見直しが始まる例も少なくありません。
その発端となるものは、「挨拶ができない」といった行動の問題から、若手からの「社内提案が少ない」など、仕事に対する姿勢に関わる問題まで様々です。

求む変革人材

組織は変革を求めています。
コスト削減だけでは限界が近く、新しいビジネスや顧客を創らなくては生きていけません。
よって組織が求める「目指すべき人材像」にも変化が起こっています。
あるIT企業では、システムエンジニアに「これからはSEも仕事を営業担当者に伍して、獲ってくるべきだ」と求められています。
かつて、SEは「依頼されたソフトを開発すること」が使命でしたが、今は、品質の高いシステム構築+顧客との関係構築という2つのものが求められるようになったのです。
つまり、システム開発の腕だけ良くては不十分で、高いコミュニケーション能力も必要なのです。
この組織では、「○○しかできないスペシャリスト」ではなく、「なんでもできるユーティリティープレーヤー」を経営陣は強く求めているのです。
このように、人事は顧客や会社の状況に応じて「求められる人材像」を定義していく必要があります。

階層別研修の見直し=研修体系の見直し

当社では、階層別研修のご要望があった場合、まず、研修体系の確認、場合によっては、体系のデザインを当社でやらせていただき、改めて、個別の研修を考えるようにしています。
なぜなら、階層別研修は「その階層の課題解決のため」にだけ存在するものではないからです。
研修体系は、将来の組織像を踏まえ、全体のバランスの中で存在するのです。
ゆえに、「研修を見直す」という課題に対しては、まず研修体系全体を見直し、その上で個別研修を定義するということになります。

人材で「変革の準備」をする

現在、「ロングセラー」が生まれにくい世の中になったといわれています。
日々変化を生み続けないとマーケットから取り残されてしまうのです。
そして、変化というものは、ゼロからの大発明ではなく、既存の異なるカテゴリーもの同士が結びついて生まれる場合が多いのです。
よって、1つの分野に精通しているだけでなく、多くの分野を知っていた方が変化を生みやすくいなります。
待望される変革を起こすためには、多数の「なんでもできるユーティリティープレーヤー」を育て、用意することが早道となります。
「変革の準備」も人事部門に期待されていることになります。

危機を脱した後のことも想定する

例えば、過去10年間の売上高成長率が平均10%、過去2年は逆にマイナス10%成長、赤字の企業があるとします。
こういった状況において、企業は黒字化を目指し、組織を上げて一致団結して対応するはずです。
この場合、管理職にとっては、ある意味、平時よりマネジメントしやすい状況ともいえます。
「がんばれ」「耐えよ」を連呼すれば良いのですから。
しかし、マネジメントの「危機」は、成長率がプラスにもどった時に発生します。
組織が成果に酔い、「弛緩」してしまうのです。
育成計画作りにおいては、“危機後”にもマネジメントスキル発揮できる人材を用意する必要があります。
激励だけでなく、新たなる目標を見いだし、実現していく、そんなスキルも必要です。
ですから、5年後、10年後に、どんな「組織」であるべきかを定義し、その準備も忘れてはいけません。

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