前回は、ミニ集合研修の進め方についてご紹介させていただきましたが、「ミニ」とはいえ、初めて自社内で集合研修をやる、ということになると、準備段階から勝手が分からず、頓挫してしまいそうになることもあるかと思います。今回は、そんな準備段階の重要なポイントである、「トレーナーの指名」の方法についてご説明いたします。
トレーナーの指名要件
ミニ集合研修のトレーナーとして研修を実施するには、以下の条件を満たしている必要があります。
1.考え方の軸(組織理念)を認識している
2.特定分野の業務を習熟している
3.将来のリーダー候補
トレーナー数は若手5名に対し、1名を想定します。
トレーナー数について
なぜ5名に対しトレーナー1名か?という理由は以下のとおりです。
1.職業的トレーナーでない中堅社員が負担感なく指導できる人数を考慮
2.得意分野を分担して指導を想定
3.OJTよりも育成負担を削減
「ミニ集合研修」を実施するメリットの一つは、「講師の負担が少ないこと」です。そのメリットを活かすためにもこの指名要件は守る必要があるのです。
トレーナーが習得すべきこと
また、指名されたトレーナーも、ただいきなり研修登壇すればよいというものではありません。登壇前には少なくとも以下のことを習得しておく必要があります。
1.トレーナーとしての役割認識
2.研修計画の策定と準備
?レッスンプラン作成、事前課題の活用方法
3.指導方法と研修の進め方
?コミュニケーション手法、インストラクション手法 等
4.効果的な指導方法
?相手の心をつかむ話し方、ワークの進め方 等
5.研修の効果を持続させる
?研修後のフォローアップ、目標管理の方法 等
以上の点に注意するとミニ集合研修実施の準備は円滑に進むことが多いです。
次回は最終回「研修計画の立て方」についてお届けいたします。お楽しみに!